高度情報化社会で個人や企業のコミュニケーションはグローバル化する一方で地域社会とのそれは疎遠になる いわゆる無縁社会は 大きな社会問題となりつつある。ブラックボックス化が進行する都市においての表層、特にフロントデザインは社会的な大きな意味を持ち 極めて重要である。この作品のルーバーとサッシュを融合した完成度の高いディティールが、施設全体に行き渡る高度な設計技術が高い評価を得た。 上部庇やフィンの見附と間隔の絶妙なバランスから生まれる店舗内の見え隠れ効果が、施設全体を美しいショーケースのように訴求する建築は、そのブランド性をも高めるフロント材の可能性を十分に引き出した秀作と言えよう。 |