ニュースリリース 2009/2/19
ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
ビルダーの設計・施工技術を競う住宅施工例コンテスト
「第19回トータルハウジング大賞」決定
〜どこまでも無駄を排した“ミニマム”な住宅と時代にあった“減築”リフォーム住宅が大賞を受賞〜
サッシ・住設機器・建材の総合メーカー、トステム株式会社(本社:東京都江東区、 社長:小川康彦)は、当社主催の住宅施工例コンテスト『第19回トータルハウジング大賞(TH大賞)』に、全国の工務店(ビルダー)様から応募された住宅施工作品(合計1069作品)の中から、このほど入賞作品を決定しました。
※表彰式を、2月19日(木)ラフォーレ東京(品川)御殿山ホールで行います。

『第19回TH大賞』は、新築住宅を対象とする<新築部門>と、リフォーム物件を対象とする<リフォーム部門>の2部門からなる住宅施工例の総合的なコンテストです。
今回「TH大賞」、「リフォーム大賞」に選ばれた作品は、以下の作品となります。
「TH大賞」受賞作品
「S様邸」
株式会社アークホーム(徳島県徳島市)施工
「リフォーム大賞」受賞作品
「町屋のとんがり小屋」
モノリス秀建株式会社(東京都荒川区)施工
「TH大賞」受賞作品 「S様邸」 株式会社アークホーム(徳島県徳島市)施工   「リフォーム大賞」受賞作品 「町屋のとんがり小屋」 モノリス秀建株式会社(東京都荒川区)施工
今回の応募は、合計1069作品(新築住宅:762作品、リフォーム:307作品)で、<新築部門>は、「TH大賞」1作品をはじめ、「準TH大賞」2作品、「地域最優秀賞」17作品、「地域優秀賞」32作品の合計52作品が優秀作品として表彰されます。
また、<リフォーム部門>は、「リフォーム大賞」1作品をはじめ、「準リフォーム大賞」1作品、「リフォーム地域最優秀賞」17作品、「リフォーム地域優秀賞」31作品の合計50作品が優秀作品として表彰されます。

『第19回TH大賞』の審査には、審査委員長に、第一工房代表・大阪芸術大学名誉教授の建築家 高橋 てい一 氏、審査委員に、設計組織ADH代表・工学院大学教授の建築家 木下 庸子 (ようこ)氏、株式会社清水文夫アーキテクツ代表の建築家 清水 文夫 氏の3名を迎え、厳正な審査を行いました。
<TH大賞審査評>
ひとことで言うと、「ミニマムの美」がたくさん詰まっている住宅。どこまでも無駄を排したゼロ・ミニマムを感じるディテールが美しい。
外観もプランニングも、あまりゴチャゴチャつくり込まず、非常に数少ないラインだけを用いてシャープに構成されている。例えば、いい加減なタレ壁などはまったくない。それぞれのエレメントがしっかりと仕上がっていて、スケール感もとてもよい。 また、外部から内部への取り込み方がとても大胆である。開口部をたくさんとって、庭に加え中庭も取り入れ、自然光がフルに室内に入り込むように工夫されている。庭や中庭の配置の仕方など、内外のつなげ方にもうまさを感じる。
たくさんの自然光が差し込むワンルームの空間で、子供が伸び伸びと育っていく過程が容易に想像できる住まいである。

< リフォーム大賞審査評 >
大胆かつインパクトのあるリフォーム作品である。ここまでやるのであれば、通常は建て直しを検討するであろうところを、あえて大規模改修にとどめた。残せるものは残していこうという姿勢が強く感じられる。
戦後、経済成長とともに日本人の消費は常に拡大傾向にあり、住宅もより広い住まいを求め続けて、「増築、増築」という方向だった。しかしここに来て、「減築」という言葉で表現されるように、今の社会だからこそ、コンパクトに住まうという流れが生まれ、これを念頭においたリフォームの計画が増えている。これは、その代表例。
様々に施された工夫、アイディアから、設計者の賢さが見えてくる。例えば、3階建てだった住宅の2、3階を取り払ってしまい、1階を居住スペースとしてつくり直す計画なのだが、1階部分は居住スペースとするには採光がとれない。そこで、光を運んで来るために、片流れの屋根を重ねて、ギャップをつくって、そこから採光できるように工夫している。機能性だけでなく、雰囲気のよさも感じられる。
白と木でまとまられたインテリアからは、「やった! ここまで変えられた」という喜びが伝わってくるようだ。
 
【総評】
<新築部門>
小さいながらも、縦にうまく空間を使っていて、日本人がもっている生活様式、例えば“座る”生活を楽しむため畳の小上がりなどをうまく組み込んでいる、暮らしやすい作品を多く選ぶことができました。

<リフォーム部門>
これまでのリフォーム部門はお化粧直し的な作品が多く見受けられましたが、3回目にして“無駄にしない”という時代の精神から生まれた社会的に意義がある、「再生」「用途変更」「減築」作品が急増しました。
 
『TH大賞』は、トステムが地域工務店様の支援を目的として推進する「TH友の会」会員工務店様を対象に、毎年実施している住宅施工例コンテストです。その目的は、地域工務店様の設計・施工力の向上を図っていくことにあり、1991年の第1回目から今年で19回目を数え、多数の応募をいただいています。
トステム株式会社は、今後も『TH大賞』を通じ、トータルハウジングメーカーとして、お施主様により快適で住みやすい住宅づくりを目指していきます。
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